89年度 研究室年報

T 建築構法

外壁材開発に要求される性能
外壁の耐震設計・台風設計等について、加重外力、要求性能、試験法等について概説したもの。
坂本  功、清家  剛
新外壁材料の工法技術総覧、1990-1

JASS21 ALCパネル工事
1975年に出されたJASS21について、坂本が主査を勤めた改定小委員会で全面的に改定を行ったもの。
坂本  功
建築工事標準仕様書 同解説JASS21 ALCパネル工事、 1989-5

部品との新しいつきあい方
建築業界における注目すべき現象として部品産業の進展、拡張を指摘した上で、中間ユーザーとしてのゼネコンや設計者のあり方が変化すべきであることを論ずる。
松村 秀一
日経アーキテクチュア1990年1月22日号、 1990-1

採暖方式から見た韓国民家の間取りの形式過程
韓国の民家の間取りを採暖方式の変遷からみて再分類を提案した。
趙 源?、安藤 邦廣
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

用途変更対応型システムズビルディングに関する研究
ユーザーの可変の要求条件に対応する必要性について論じ、用途対応システムのサブシステム化、部品化とサブシステム同士の取り合いのルールを提案した。
北原 雅和
東京大学大学院建築学専攻1989年度修士論文梗概集、1990-2

木質内外装材国産化対策調査事業中間報告書 3.トータルイメージ・モデルスタディ
木質内外装材利用促進のための、デザインも含んだ構法開発研究。このうち、超高層集合住宅をモデルケースと想定して、木質内装のイメージをスタディした。
栗田 紀之
(財)日本住宅・木材技術センター、 1990-3

U 木質構造
U−1 実験・解析

集成材による柱‐梁接合部の強度実験 その3
通直集成材を用いたモーメントレジスティングジョイントの一連の研究のうち、プルドックジベル、スプリットリング、シアプレートを用いたものの実験報告。
坂本 功、大橋 好光、安達 文男
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

集成材による柱‐梁接合部の強度実験 その4
前報(その3)に続くもので、実験結果及び考察を述べている。
大橋 好光、坂本 功、安達 文男
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

STUDY ON LAMINATED TIMBER MOMENT-RESISTING JOINT
プルドックジベル、スプリットリング、シアプレートを用いた通直集成材のモーメントジョイントについて、実験報告および解析から、その力学的挙動を述べたもの。
大橋 好光、坂本 功
2nd P.T.E.C.、 1989-8

木質ラーメン構造の接合部に関する構造耐力実験
3階建木造住宅の構造において、木質ラーメン架構を形成するのに必要な通直部材接合継手の曲げ耐力、せん断剛性、せん断耐力の検討のために行ったものである。
安達 文男、坂本 功、小林  明、高坂 清一
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

DEVELOPMENT RESEARCH OF NEW WOODEN GRID FRAME STRUCTURE
修士論文「木質ラーメン構造の開発研究」の梗概を英文にて発表した。
稲山 正弘
2nd P.T.E.C.、 1989-8

木材のめりこみ変形に関する理論的考察 その1 内部応力が2次元的拡散状態における弾性理論
木材の繊維に直行方向の部分圧縮変形の理論式を、弾性理論にもとづいて展開し、等方性から異方性への近似変換を行うことによって導いた。
稲山 正弘
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

技術開発推進事業報告書「集成材構造」 5章 スギのめりこみ圧縮試験
64種類320体の杉のめりこみ圧縮試験を行い、含水率等の副因子を重回帰分析により取り除き、めりこみ理論式と分散分析を用いて比較した。
稲山 正弘、有馬 孝禮
(財)日本住宅・木材技術センター、1989-3

枠組壁工法住宅の免震構法に関する実験
免震構法を木造住宅に採用するために、実大の建物を用い、静的実験、自由加力試験を行った。
五十田 博、坂本  功、大橋 好光、安達 文男
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

通直集成材柱梁構法の接合部設計に関する基礎研究
通直集成材を構造材料とする建築物をとりあげ、その構造形式の検討、及び接合部の構造実験・解析を行った。
五十田 博
東京大学大学院建築学専攻1989年度修士論文梗概集、1990-2

U−2 その他

継手・仕口加工にみる在来工法の未来
近い将来、木造在来工法がどうなって行くかについて、その要の技術とでもいうべき継手・仕口の観点から述べたもの。
坂本  功
GINZA POCKET PARK NEWS、1989-11

1990年代の木造住宅の周辺
これから先の木造住宅、特に3〜5階建ての問題点や可能性とともに、木造建築全体をとりまく問題のうち、特に人材の育成について私見を述べたもの。
坂本  功
住宅と木材、1990-2

都市型木造に中層化の道は開けるか
日本の都市市街地で、4、5階建ての木造建築が建てられるかどうかを中心に、木造建築の可能性について、防災の専門家である神戸大学の室崎益輝先生と対談したもの。
坂本  功、室崎 益輝
日経アーキテクチュア1990年1月8日号、1990-1

木構造の表現と使われ方に関する考察
近年の木構造を分類・整理し、その表現方法や使われ方に様々の考察を加えたもののうち、特に分類と位置づけに重点をおいてまとめたものである。
栗田 紀之
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

木造軸組構法の架構に関する研究 その6 床組と荷重の拾い方に関して
本論文は、木造軸組構法を力学的かつ簡潔に評価する方法を検討すること、即ちその架構を考える上での合理的な物差しを示そうとするものである。
平沢 岳人、坂本  功、松留 慎一郎、大橋 好光
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

V 建築生産
V−1 生産供給

住宅供給業者の棲分け構造に関する研究(1)
都市域で増加しつつある、3、4階建て住居系建築物の生産供給について、住宅供給の属性の違いによる棲分けの関係を明らかにする。
松村 秀一
住サイエンス’90春号、 1989-9

注文住宅設計における意思決定に関する研究
各々の住宅の設計における様々な意思決定が誰によって、またどのようなプロセスを経て成されているかを把握し、それが住宅や業者の属性によってどうなるかを見極める。
松村 秀一、日高 顕一、小野 宗良、黒野 弘靖、江袋 聡司、斉藤 朝秀
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

A STUDY ON THE CORRESPONDENCE BETWEEN THE TYPE OF BUILDERS AND TYPES OF HOUSES IN TOKYO METOROPOLITAN AREA
都市域で増加しつつある3、4階建ての住居系建築物の建設について、施工業者の属性による棲分け関係を明らかにする。
松村 秀一、藤沢 好一
CIB90、BUILDING ECONOMICS AND CONSTRUCTION MANAGEMENT Vol.1、1990-3

都市型中小ビル建設の今日的問題
都市型中小ビル建設の技術上の課題を指摘した上で、9種類の新しい取り組みの例を紹介している。
松村 秀一
施工、1989-6

中低層都市型ビルにおける外壁サブシステム研究
中低層都市型ビルを施工する様々なタイプの業者に対して、カーテンウォールがその長所を生かしたまま外壁サブシステムとして成立するための条件整理と方向づけを行った。
清家  剛、松村 秀一
第5回建築生産と管理技術シンポジウム論文集、1989-7

都市型住宅生産システム研究 その11 3、4階建て住宅の諸属性分析
都市部に建設される3、4階建て住宅について、その用途地域、建物用途、構造種に関してクロス集計を行い、これらの属性を分析した。
清家  剛、大野 勝彦、藤沢 好一、松村 秀一、土屋 千博
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

V−2 ハウジング

ハウジングと地域
松村が企画総括した「ハウジングコミュニティ’89」の巻頭論文。ハウジングにおける、「地域」概念の捉え方について、職能像との関連において論じる。
松村秀一
建築文化、 1989-5

都市域での「町場」の変容
町場生産システムを定義した上で、今日都市域で起こっているその変容過程を明らかにし、町場生産システムの再構築の必要性に言及する。
松村 秀一
群居21号 1989-8

近代化における住宅生産構造の変化と今後
「住宅生産」と「すまいづくり」という2つの異なる概念を取り上げ、後者から前者への移行過程を総括した上で、前者から後者を目指すあり方を論ずる。
松村秀一
すまいろん(住宅総合財団)及び日本建築学会大会建築計画協議会資料「すまいの近代化論」、 1989-11

プレハブ住宅の開発プロセスと計画
建築計画側面から見た場合のプレハブ住宅の特殊性を明らかにした上で、その具体的な開発プロセスのあり様を解説する。
松村秀一
建築計画教科書(彰国社)、1989-11

住宅の多層化と工務店の業態変化
都市域で起きている住宅の多層化現象の実態を明らかにした上で、それに対応する形で生起しつつある工務店の業態変化という現象を指摘し、その問題点を見極める。
松村秀一
ウインドセンターニュース、 1989-1

住まいを支える職人技術とその継承他(対談)
危機的な状況にある職人社会のあり方について、様々な関係者との対談の中から方向性を見出していこうとしたもの。
松村 秀一、小関 智弘、藤沢 好一 他
すまいろん、 1990-2

住宅産業の四半世紀とユニット工法
90頁に及ぶ住宅産業の四半世紀とユニット工法の総括。
松村秀一
ユニット住宅の世界、 1990-3

プレハブ住宅コーディネーター教育テキスト 第1章 「プレハブ」とは何か
   第2章 今日のプレハブ住宅の歴史
   第3章 プレハブ住宅を支えるテクノロジーと仕組み

プレハブ住宅に関する基本的な事柄を取り上げ、解説したもの。
松村 秀一
(社)プレハブ建築協会、 1990-3

V−3 施工管理

工務工程管理システムの開発
施工図の作成や資材の発注、契約などに関する現場管理業務である工務工程管理をコンピュータを用いて、開始、遅れを管理する。週間工程、業者別リストなども出力できる。
戸倉健太郎、浦江 真人、安藤 正雄、矢作 和久、河谷 史郎、河津 市郎
第5回建築生産と管理技術シンポジウム論文集、1989-7

DESIGN AND DECISION-MAKING DURING THE CONSTRUCTION STAGE
建築プロジェクトの施工段階に組織間で交わされる設計情報をコード化することにより、情報の流れを再現し、意思決定のプロセスの構造を明らかにしている。
浦江 真人、小栗  新、安藤 正雄、松村 秀一、河谷 史郎、河津 市郎、戸倉健太郎
CIB /W55-W66 INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON BUILDING ECONOMICS AND CONSTRUCTION MANAGEMENT、1990-3

施工段階における設計プロセスに関する研究
建築プロジェクトの施工段階に組織間で交わされる設計情報をコード化することにより、情報の流れを再現し、意思決定のプロセスの構造を明らかにしている。
小栗  新、浦江 真人、戸倉健太郎、安藤 正雄、河谷 史郎、宮地 洋樹、松村 秀一、河津 市郎
第5回建築生産と管理技術シンポジウム論文集、1989-7

施工段階における設計情報のコード化に関する研究
建築プロジェクトの施工段階に建築主、設計者、ゼネコン、サブコン等の組織間で交わされる設計情報のコード化の手法を提案している。
小栗  新、浦江 真人、戸倉健太郎、安藤 正雄、河谷 史郎、宮地 洋樹、松村 秀一、河津 市郎
日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、1989-10

CW工程システムの合理化に向けて 積層工法とユニットCW     −大東京火災新宿ビル−
標記ビルの建設プロジェクトに関して、工事の特徴、特に積層工法、カーテンウォールの設計と施工についていくつかのトピックを取り上げ報告している。
小栗  新
建築の技術・施工、1989-4

W その他

安全性と不静定次数
建物の安全性確保に関して、単純明快なやり方よりも、複雑な仕組み(不静定次数が高い)の方が役に立つこともある、という考え方を述べたもの
坂本  功
建築防災、1989-5

サンフランシスコの地震被害速報
1989年10月17日のロマプリータ地震の現地被害調査(10/21〜26)結果の報告。
坂本  功
建築防災、1989-12

ランデン教授の本家スポーツ・ハウジング(オランダ)
オランダのデルフト工科大学のファン・ランデン教授の自邸は200年前の古い民家を家族だけで解体し再び組み上げたものである。この自邸を紹介している。
松村 秀一
群居20号、1989-4

知恵蔵「住宅」
住宅に関する事柄の中から新技術・新建材に関するものを30程度ピックアップし、用語解説している。
松村 秀一、平井  充、渡辺 武信
知恵蔵1989、1989-11

私のすまいは2DK
モデル化された日本の現代住宅では伝統的住まいのあり方の重要性が失われてきた。
MARC BOURDIER
すまいろん、1989-4

日本:土地の登記と金融バブル
日本における土地問題は、80年代金融バブルと似たような状況である。
MARC BOURDIER
etudes fohcience、1989-6

日本における土地問題
明治期からの日本の土地問題の中で、日本列島の土地買い占めの過程。
MARC BOURDIER
REVEU DE GEOGRAPHIE DE LYON、1989

建築表現データモデル研究 −部品概念を中心として−
データベース内部での『建物を表現するデータ構造の仕組み』をどう捉えるかを中心に据え、これを部品概念を通して考察した。
平沢 岳人
東京大学大学院建築学専攻1989年度修士論文梗概集、1990-2

上田市室内プール基本設計応募案
長野県上田市に建設される室内プールのコンペにおいて、IIWC指名を受け、東大のチームが木造で設計を行った応募作品である。“森”のイメージをコンセプトにしている。
栗田 紀之、佐藤 考一、鹿野 正樹、大橋 好光、雨宮 陸男
1989-9

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